環境悪化と無縁のエコ都市江戸

エコ江戸エコな江戸時代の日本は、どんなに都会であっても道は舗装されていないのが普通だった。
砂利を敷いたり石畳をつくったりしたところもあったが、多くは土、つまり自然のままであった。自然状態の土は地下深くに水分を含んでいて、現代の道路に敷かれているアスファルトに比べると外気の影響を受けにくい。アスファルトは熱状態を保持する性質があるので、夏は暑さを、冬は寒さを増長してしまうが、土の道ならそんな弊害はないのだ。また、温暖化の一囚ともなっている照り返しに悩まされることもなかった。雨が降ればぬかるみ、晴天続きの乾燥時は土ぼこりが立つなどの不便はあったが。交通手段の多くは徒歩で、籠や大八車、牛車などの運搬機関もスピードの出ないものばかり。
西洋で使われていた馬車の利用は公儀(幕府)に禁じられていたので、道の状態がひどく悪化するよう
なこともなかった。馬車を禁じたことで、既存の運搬業者は廃業を免れ、通行のスピード化による交通事故増加も防止することができた。公儀は、作業効率を上げてまで社会のバランスを崩すようなことは認めなかったのだ。江戸のエコなスローライフはお上からの調整で守られていたといえる。