タイヤの溝の中の石

タイヤタイヤの溝の中に石が詰まることを石噛みという。こぶし大ほどの石は障害物と一緒なので、目視で注意していれば回避できるが、パチンコ玉程度の石ころは誰も気にせずに踏んで通過するだろう。タイヤの溝の中に石が挟まったまま取れずに走行した場合、特に冬用のゴムが柔らかいスタッドレスタイヤなどではその石が周囲のゴムを傷つけ、当然走行していれば傷を大きくしてしまう。最後はとれでどこかに飛んでいくが、タイヤが受けるダメージは決して軽くないことをぜひ知っていただきたい。

単純にタイヤの溝を太くすれば石は挟まらない。ただあまりに太くすると、今度は走行中に溝に入り込む空気が圧縮されて音を作り出し、それが社内に伝わりすぎると静粛性が奪われるので、そう簡単にはできない。それでは細い溝を極力少なくして、タイヤに石が入り込まないようにすると、今度は雨の日の排水能力が落ち、スリップしやすく危険になる。本当に地味な石噛み対策技術ではあるが、どんな小石も全く挟まないタイヤを開発できたらそれだけで、タイヤメーカーの歴史に偉大な人物として名を残せることは間違いないだろう。